こんにちは!
第3回目のイベントレポートを書こうと思います!
担当はヒラノです。
今回ももちろん内容の濃いものでした。
都合で来れなかった人もぜひ、イメージをつかんでもらえれば幸いです。
まずは、アイスブレイク。
じゃんけん列車を行いました。
WorldShift’12に来てくれている人なら毎度お馴染みの、
体全体を使って行う「ワールドシフトじゃんけん」です。笑
からだを使って、他の初対面の人たちと動いて話すことで少しでも氷がほぐれればいいね、ということで大体10〜15分ぐらいやりました。
じゃんけんに負けた人は勝った人の後ろに付いて、またじゃんけんを行なって、負けた人はその後ろについて…。最後のじゃんけんで勝った人には勲章を。(賞品はありません)
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まずは、高田佳岳さん。
LIGHT UP NIPPON 発起人。1977年東京都生まれ。
震災の起きた3月11日から5ヶ月後の8月11日に、東北から北関東にかけての太平洋沿岸の複数箇所で一斉に“追悼”と“復興”の花火を打ち上げようというプロジェクトである“LIGHT UP NIPPON”を立ち上げる。
フリーダイバーとスキューバダイバーによる、海の再生プロジェクト「Sarniku Ocean Rescue Divers」や、素潜りで海に潜り、銛(水中銃)で魚を獲り、その漁獲量を競い合う競技「スピアフィッシング(Spear Fishing)」など、海の魅力を伝え、未来へ受け継いでいく活動も精力的に行っている。
WEB: lightupnippon.jp
Facebook: http://www.facebook.com/lightupnippon/
Twitter: @lightupnippon
現在は広告代理店で営業の仕事をしている高田さん。
大学は、東京水産大学を卒業したのち、サイパンでのダイビングインストラクターになったあと、このままでは身体が持たないということで、東京の大学院の海洋研究所で勉強をすることに。そのときに、大きな被害が起きた岩手県の大槌町で生活する機会があったとのこと。勉強しながら、ふと『学者じゃ食ってけないんじゃないか?』とふと気づき、社会人の勉強をしようと思い立ち、今の職業である広告代理店に入ったそうです。
そして3月11日。
東北大震災が起きました。
こんなときに花火なんて不謹慎だと言うことで、2011年の東京の花火大会が中止になりました。
それを知った高田さんは、「何か暗くなっていた日本を明るくしたい、今やっていることがエンターテインメントを与える職業であるということを生かして、何か東北の人たちに面白いことをしたい」と思い、花火を打ち上げるということを決めました。
高田さんが立ち上げたLIGHT UP NIPPONで集められた募金額が、
2011年:7000万円
2012年:4000万円
と減少していることがわかります。
この中で一番減ったのが、「個人からの募金」。
2600万円→300万円にまで減少してしまっているそうです。
2011年:10ヶ所 20000発 見た人は40000人
2012年 13ヶ所 15000発 見た人は89000人
寄付金額が減ったけど、高田さんは会場を増やすことを決めました。その代わり、見てくれてた方が2倍以上になりました。
これは、つまり地元の人たちが「自分たちのイベント」だということを受け入れて、自分たちで運営をしたことでこの数が出たんだそう。
映画LIGHT UP NIPPONでは、
最初の方に「花火はちょっと…どうなんだろう」っていう人がいたんですが、
これはほんとに少数で、むしろ東北の人は、花火をやることに積極的だったらしいんです。
逆に、被災地ではない東京の人たちは、
「花火は無理でしょ、今イベントじゃないんじゃない?それよりももっとやることがあるんじゃない?」と、反対意見を言う人が多かった。
しかし、高田さんはこう考え、行動していったたそうです。
「空気読んでやらないんだったら、空気読まないで怒られたほうがいい」
”合ってるかどうかはわからない。
でも、たまたま花火大会が中止になって、それでお金も花火も余ってる、そんな状況があってなおかつ時間もあるんだから、それを何か活用できないか。それで、花火大会を開こうと思い、東北に行った。”
エンターテインメントのような「人を明るくさせるような」何かをしたかっただけ。それで人の笑顔を作れるんだったら、それでいい。
この言葉から、高田さんの思いの強さというか、芯のぶれない真っ直ぐさが感じられて、参加者の方もうんうんうなづいていたり、すごいなーっていう顔で一生懸命高田さんの話を聞いていました。
-日本で一番辛いところで笑わせちゃえば、どこでも笑えるんじゃない?
高田さんは、花火で笑顔の連鎖を生み出したいと考えていました。
大人は我慢できるけど、子どもは苦痛を我慢出来ないし、我慢させててもいけない。こどもが笑ってくれるならば大人はついてくるだろうし、それに子どもが無邪気に笑っているのを見て大人は怒ったりしない。
こどもたちを笑わせたい。
東北に行った時に、こどもたちに自分が東北で花火をやろうと思っていることを伝えたら、目を輝かせて、「できるの?本当に花火が上がるの?」って言い寄ってきたそう。
それが、自分のやっていることは間違ってないんだということの確信につながって、成功するまで自分の信念を貫き通せたそう。
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こういう『何かがあったらとりあえずやってみる』、っていう思考をつくったのは、 小さい頃に、たまたま海の中で見た光景に心奪われたのがきっかけ。図鑑を持って海へ行き、潜ってみて海の中を見たときに、ものすごい光景が広がっていて、図鑑に載っている魚がこんなに見ることができる!という事実に驚いたそう。
それがきっかけで海の虜になってしまい、いつも海に潜るように。
潜っているといろんな光景を見るようになって、目の前で小さな魚が大きな魚に食われていたり、海底に沈んだ魚の死体にヤドカリなどが集まっている様子を目撃したりすることがあって、目の前でいきものの食物連鎖が広がっているということを小さいながらに体感していたそうです。
つまり、その大きなサイクルの中に自分も加わっているということを実感することができたということ。
今思うと、自分たちの生活している「陸」は自然界から少し遠くなってしまっているんじゃないか?始まりは「海」なはず。
陸:人が住みやすくつくった場所。生死の危険がない。
海:自然界がそのまま残る場所。一寸先は闇。
(自然界の理を最も早く学ぶことができる場所)
海にずっといて、食物連鎖を体感する生活をしていると、最終的には生きるか死ぬかが重要になってくるそう。
そう考えると、ほとんどのことは大したことはない。
私たちは、当たり前のことを当たり前に感じてしまって、生きてるだけでラッキーなことを忘れている。
つまり、贅沢だということを、贅沢だと気付いていない。
東北に1週間ホームステイして欲しい。同じ日本人が今体験していることをおんなじように体験して欲しい。この生活が同じ時代の同じ日本で起きているということを実感して欲しい。毎朝起きたら広がっているのが荒野、という現状を知ってもらいたい。
知らないと、今の贅沢さに気が付かないままに過ごしてしまうことの危うさを伝えようとしていました。
高田さんの言いたいことは、
「いいんじゃない?生きてれば。」
という視点。
そういう視点に立つことが出来れば、どこで何が怒っても、フラットな立場で物事をとらえることができるようになる。そうしていくと、そこからどうしていけばいいのかっていうのをおぼろげながら感じていけるようになる。
自分の思ったこと、感じたことを感じるままにやってみる。
多分合ってるで構わないから。
もし、間違ってたら誰かが指摘してくれるはず。
小さいことから少しずつ進んでいくことが大事。
いつかは大きいバタフライエフェクトになっていくはず!
今ある日常に感謝して、これから生きていこうと思いました。
行動していく人生をすごしていかないといけないなということを痛感しました。
次は西條剛央さんの講演です。